
中国人消費者のインドネシア旅行への関心は高まり続けており、特にバリ島はインドネシアを代表する人気観光地として、多くの旅行者を惹きつけています。こうした消費者の旅行意欲を実際の来訪につなげるためには、ホテル、観光施設、旅行業界の事業者が、中国人旅行者が日常的に利用しているデジタルプラットフォーム上でつながることが不可欠です。
今回、ジャカルタ(7月14日)およびバリ(7月16日)で開催したセミナーでは、まさにこのテーマを中心に、中国人顧客のオンライン上の興味・関心を、インドネシアの店舗・施設への実際の訪問や消費行動へと結びつけられるかが解説されました。セッションでは、中国人旅行者へのアプローチにおいて、小紅書(Xiaohongshu)がなぜ不可欠なプラットフォームとなっているのかが説明されました。また、成功キャンペーン事例や、インドネシアで事業を展開するブランドが活用できる具体的な施策も紹介されました。

リアルな人々によるリアルな影響力:小紅書がインドネシア市場に欠かせない理由
小紅書の特徴は、洗練された広告ではなく、ユーザーの実体験の共有によって作られる信頼性にあります。この「リアルな体験」を中心とするプラットフォームの特性は、旅行分野で大きな影響力を持っています。小紅書は旅行関連コンテンツの閲覧時間において高い存在感を示しており、中国ユーザーが旅行先の情報収集や意思決定をするために利用する情報源となっています。
このプラットフォームの中でも、インドネシアへの注目は高まっています。関心は着実に大きくなっていますが、現在はバリ島への注目が大きく、コモド島などの他の観光地については、新規ブランドにとってもまだ大きな成長機会があります。また、この関心を牽引しているユーザー層は、若年層・女性・高消費者層が中心であり、食、ライフスタイル、ファッション、旅行関連コンテンツへの関心が特に高い傾向があります。

こうした興味を実際の旅行検討・予約につなげるためには、以下3つの施策を組み合わせることが重要です。
- 一時的なキャンペーンではなく、ブランドの価値観やライフスタイルに合った本物のコンテンツを継続的に発信する公式アカウント運営
- 単純なフォロワー数だけではなく、コンテンツのスタイルやターゲットとの適合性を重視したKOL・KOC・UGCクリエイターの活用
- フィード広告と検索広告の連携活用(フィード広告は興味喚起・認知拡大のため、検索広告は旅行先や利用施設を検討中のユーザーを獲得するために活用)

小紅書での存在感を実際の予約につなげる
セミナーでは、宿泊施設を運営するグローバル企業であるThe Ascott Limited(アスコット、シタディーン、lyf、オークウッド、サマセットなどのブランドを展開)のキャンペーン事例が紹介されました。
ディスカッションの中でポイントとなったのは、新型コロナウイルスによって中国人旅行者の行動パターンが大きく変化したことです。コロナ前は、旅行予約の多くが国内中心で行われていました。しかしコロナ後は、東南アジアを中心とした海外旅行需要へと大きくシフトし、中国国外の旅行先を積極的に探す消費者を獲得する新たなチャンスが生まれています。

この需要変化を理解することが、中国市場への参入に欠かせません。OTAデータ、検索トレンド、自社保有データを活用して、ブランド認知度や旅行意向を把握し、競合との差別化ポイントを分析します。その上で、キャンペーンでは小紅書の3つの施策を組み合わせました。1.信頼性を高めるKOLコンテンツ、2.継続的な露出を確保するフィードコンテンツ、3.目的地や宿泊施設関連キーワードで検索するユーザーを獲得する検索広告です。
その結果、特定の時間帯にエンゲージメントが集中する傾向や、都市規模ごとに異なる購買ファネルが確認されました。さらに認知拡大を加速するため、アスコットは小紅書の「Big Brand Launch Package」を導入しました。これは、様々な施策(Splash Ads、インフィード広告、検索広告、ブランドページ、注目キーワード、ブランドトピック)を組み合わせた包括的なブランド強化パッケージです。これにより、プラットフォーム上のほぼすべてのタッチポイントで強力なブランドプレゼンスを構築しました。

主なポイント
- 中国人のインドネシア旅行への関心は確実に高まっている。現在はバリ島への注目が中心だが、早期参入するブランドにとっては他地域にも大きな可能性がある。
- コロナ後、中国人旅行者の需要は国内旅行中心から東南アジアなどの海外旅行へシフトしており、ブランドにとって新たな獲得機会となっている。
- ターゲットは若年・高所得・旅行意欲の高い層であり、画一的な大量配信ではなく、明確なターゲティングが重要。
- 小紅書で成功するには、ブランド公式プレゼンス、適切なクリエイター活用、フィード広告と検索広告の組み合わせという3つの要素が不可欠。
- 配信タイミングや都市ターゲティングを最適化することで、クリック獲得だけでなくコンバージョンにつながる成果を高められる。
- フルファネルでのマーケティング展開が成果を最大化する。ブランド認知施策とパフォーマンス広告を組み合わせ、さらにBig Brand Launch Packageで強化することで、認知を旅行予約意向へと転換できる。

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